なにわの伝統野菜“毛馬胡瓜”収穫と天下の台所を支える食文化を訪ねて

つながる。
2021年04月27日
なにわの伝統野菜 毛馬胡瓜 鳥飼茄子 勝間南瓜 玉造黒門越瓜 在来種 収穫体験 農業体験 野菜収穫体験
この記事をシェアする
Facebook
Twitter
LINE

●2019年7月13日(土)@大阪府河南町、柏原市


「なにわの伝統野菜」の栽培とその研究会も主催しておられる阪上さんの畑で、「毛馬胡瓜」の収穫をしました!


「毛馬胡瓜」は大阪府や市が認定する「なにわの伝統野菜」のひとつで、鮮やかな黄緑色と長い形が特徴。

奈良漬など粕漬けにするほか、そのまま“ザクザク”と刻んで穴子の皮などと甘酢で和えた「胡瓜のザクザク」などの食べ方で昔から親しまれてきました。

長~い毛馬胡瓜は、そのまま畑で育てるとくるくると巻いてしまうので、阪上さんは胡瓜を板と洗濯ばさみで固定し、まっすぐ育てます。

こういった手間がかかることから、だんだんと作られなくなってしまった野菜です。


上の方が緑色が濃いのですが、この部分はちょっぴり苦味が。

実はこの苦味はククルビタシンといって、薬効成分があるのだとか!夏の疲れにも毛馬胡瓜はピッタリのようです♪

収穫野菜
他にも、勝間(こつま)南瓜や鳥飼(とりかい)茄子といったなにわの伝統野菜の他にも、水なす、トマトなどもたくさん収穫!

さらに、実が紫のトウモロコシなど変わった野菜のレクチャーも。

どんどん出てくる野菜の世界は奥が深~い!!

スーパーなどでは見かけない野菜もあり、食べ方談義にも花が咲きます。

元JAの営農指導員だからこその阪上さんのお話、おもしろいです。

No.22「夏野菜収穫体験(イメージ)」.JPG

●ちょっと、伝統野菜のはなし


なにわの伝統野菜などの在来の野菜は今ではF1と呼ばれる1代雑種の種に取って代わられてしまっています。

在来野菜(固定種)は、種ごとの個性が強く、形や大きさ、味とも様々。

一方F1の種は成長のスピードが同じで、出来上がりも均一的なものができるよう開発されたので、農家さんにとっては育てやすく、また市場でも高く販売できます。消費者にとってもいつでも一定の品質の野菜が食べられるのは便利です。

こうして現代は同じ規格の野菜が求められるので、在来野菜の減ってしまったのです。

しかし、何といっても、在来種の野菜は個性的でおいしいです。

また、種取りができるので、農家さんも工夫しながら代々「うちの味」を育てることができます。(もちろん、種取りをしている農家さんも、時々は種屋さんから種を買って、バランスをとっているそうです)

F1種の種をまくと2代目は実がつかなかったり小さかったりしますが、伝統野菜の種はそんなことはありません。

もちろんそれぞれの個性が強く出たりしますが、先祖が代々、大事に種を取り続けてきたものと思うと、とても貴重なものに思えます。

阪上さんも、できた農作物の中で、これはと言う良いものを選んで植え替え、毎年種を取っているのだそう。
そう思うとなんだか個性的な伝統野菜が魅力的に思えてきませんか?


毎年、夏と冬に阪上さんの畑にお邪魔してなにわの伝統野菜を収穫しています♪

ぜひ一度、伝統野菜を味わってみてください!

一覧に戻る

[ 本所 ]

〒101-0021
東京都千代田区外神田1-16-8 GEEKS AKIHABARA 4階
電話:03-5297-0321/FAX:03-5297-0260

[ 西日本事務所 ]

〒532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島3-11-10(新三宝ビル4F)
電話:06-6195-3960/FAX:06-6195-3970
アクセス
Copyrightc 全国農協観光協会 All Rights Reserved.